秋の味覚を一覧で紹介!旬の食材をおいしく食べるためのポイント

朝晩の風がひんやりしてきて、店先にさつまいもや梨、さんまが並びはじめると、「秋が来たなあ」と感じる方も多いのではないでしょうか。せっかくなら、季節の食材を毎日の食卓にも取り入れてみたいですよね。

とはいえ、「秋の味覚ってどんなものがあるの?」「どうやって食べたらおいしいの?」と迷ってしまうこともあるかもしれません。

秋は、野菜や果物、魚介類、きのこなど、たくさんの食材が旬を迎えたり、収穫期を迎えたりする季節です。この時期ならではの香りや甘み、脂ののったおいしさを気軽に楽しめます。

この記事では、代表的な秋の味覚をジャンル別にご紹介します。それぞれの特徴や選び方、おすすめの食べ方もあわせてまとめましたので、毎日の献立を考えるときのヒントにしてみてください。

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【ジャンル別】秋の味覚一覧

秋を感じさせる紅葉

秋には、野菜や果物、魚介類、きのこなど多くの食材が旬を迎え、季節ならではの豊かな味わいを楽しめます。

まずは、秋の食卓で親しまれている代表的な味覚を、野菜・果物・魚介類などのジャンル別に確認してみましょう。

ジャンル代表的な秋の味覚
野菜・いもさつまいも、里芋、れんこん、かぼちゃ、ごぼう、秋なす、長いも、にんじん、春菊
きのこ松茸、しいたけ、しめじ、まいたけ、えのき、なめこ、ひらたけ
果物梨、ぶどう、柿、りんご、いちじく、洋梨(ラ・フランス)、早生みかん、ざくろ、あけび、すだち・かぼす
魚介類さんま、秋鮭、秋さば、戻りがつお、牡蠣、いくら、いわし、ししゃも、はたはた、太刀魚
穀物・豆・木の実新米、栗、銀杏、新そば、落花生、くるみ

食材の旬は品種や産地、その年の気候によって多少前後しますが、秋らしい献立を考えるときのひとつの目安になります。

身近な食材から季節感のあるものまで幅広く取り入れながら、旬ならではの香りや甘み、食感を楽しんでみてください。

秋の味覚とは?「食欲の秋」と呼ばれる理由

秋はおいしい食べ物が豊富な季節として知られ、「食欲の秋」という言葉も広く使われています。

ここでは、秋の味覚が昔から親しまれてきた背景や、「食欲の秋」と呼ばれる理由について詳しく見ていきましょう。

多くの食材が旬・収穫期を迎えるから

「食欲の秋」と呼ばれる背景には、野菜や果物、魚介類など、秋に旬を迎える食材が豊富にそろうことがあげられます。

栗やさつまいも、梨、ぶどうなどの農産物をはじめ、さんまなどの魚介類や新米も楽しめるため、秋はまさに実りを感じられる季節です。

農林水産省では「旬」を、野菜や果物がとれたり、魚が多くとれたりする時期として紹介しています。

こうした実り豊かな食材が食卓を彩り、自然と食への関心が高まりやすいことも、「食欲の秋」という言葉につながった理由のひとつと考えられています。

気温や日照時間の変化が食欲に関係するから

秋の食欲には、食べ物の豊富さだけでなく、夏から秋へ移る時期の気候や日照時間の変化も関わっていると考えられています。

肌寒くなると温かい料理が恋しくなるなど、夏とは食べ物の好みや食欲の感じ方が変わってくるといわれています。

また、日が短くなるといった日照時間の変化も、季節ごとの食欲の感じ方に関わっているという見方があります。

こうした季節の移り変わりも、秋に食事がいっそうおいしく感じられる理由のひとつかもしれません。

秋が旬の野菜・いも・きのこ

秋は、毎日の食卓に取り入れやすい旬の食材が豊富にそろう季節です。

ここでは、秋に旬を迎える代表的な野菜・いも・きのこについて、それぞれの特徴を見ていきましょう。

さつまいも

木のザルの上に置かれたさつまいも

8~12月頃に収穫されるさつまいもは、貯蔵によって甘みが増す10月以降が特においしい時期です。

収穫したばかりのものも味わえますが、適切に貯蔵するとでんぷんが糖化し、甘みが増していきます。

食物繊維のほか、ビタミンCやカリウムなども含まれており、おやつにもおかずにも使いやすい身近な食材です。

品種によって、ほくほく・しっとり・ねっとりと食感が異なるため、焼き芋にして食べ比べてみるのもさつまいもならではの楽しみ方です。

里芋

木のザルの上に置かれた里芋

9~12月頃が旬の里芋は、ねっとり、もっちりとした独特の食感とほのかな甘みが特徴です。

食物繊維やカリウムなどを含み、煮物や汁物など日本の食卓でも古くから親しまれてきました。

表面に張りがあり、皮がしっとりしているものを目安に選び、乾燥してひび割れたものは避けましょう。

煮っころがしや芋煮など、だしをたっぷり含ませる煮込み料理にすると、里芋ならではの食感と味わいを楽しめます。

れんこん

木のザルの上に置かれたれんこん

れんこんは9~3月頃まで出回り、なかでも10~12月頃に旬のおいしさを楽しめます。

秋口のれんこんはみずみずしくシャキシャキとした歯ざわりがあり、時期が進むにつれて粘りや甘みが増していくのが特徴です。

食物繊維やビタミンCなどを含み、きんぴらや煮物、挟み焼きなどにすると、独特の食感を生かせます。

また、切り口にたくさんの穴が開いていることから「見通しが良い」とされ、お正月料理などでも縁起物として親しまれてきました。

かぼちゃ

1/4にカットされたかぼちゃ

かぼちゃは夏に収穫のピークを迎えますが、貯蔵によって甘みが増す10~12月頃が食べ頃です。

収穫後にしばらく置くことで、でんぷんが糖に変わり、ほくほくとした食感と濃厚な甘みを楽しめるようになります。

β-カロテンをはじめ、ビタミンCやビタミンEなどを含み、煮物や天ぷら、スープなどさまざまな料理に使われます。

カットされたものを選ぶ場合は、果肉の色が鮮やかで、種がふっくらと詰まっているものを目安にするとよいでしょう。

きのこ類

木のザルの上に置かれたさまざまなきのこ

天然のきのこは秋に旬を迎えるものが多く、しいたけやしめじ、まいたけなど種類ごとに異なる香りや歯ざわりを楽しめます。

栽培されたきのこは一年中出回っていますが、天然ものは採れる時期が限られるため、秋ならではの旬の味わいとして親しまれています。

種類によって異なりますが、食物繊維やカリウム、ビタミンDなどを含み、汁物や煮物に使うと豊かなうま味が料理に加わります。

なかでも松茸は人工栽培の方法が確立されていない希少なきのこで、独特の芳醇な香りを楽しめる代表的な秋の味覚です。

ごぼう

木のザルの上に置かれたごぼう

11~2月頃に旬を迎えるごぼうは、しっかりとした歯ごたえと土の香りを感じさせる風味が特徴です。

「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」によると、生のごぼうには100gあたり5.7gの食物繊維が含まれており、カリウムなども含む根菜です。

きんぴらや筑前煮のような和食はもちろん、豚汁や炊き込みご飯に加えると、料理全体に豊かな香りが広がります。

ごぼうは皮の近くに風味があるため、厚くむかずに表面をこするように洗うと、独特の香りを生かせるでしょう。

秋が旬の果物

秋は、みずみずしい梨やぶどうをはじめ、甘みを増した果物が豊富にそろう季節です。

梨

カットされた梨

夏の終わりから秋にかけて旬を迎える梨は、水分が多く、さっぱりとした甘みと爽やかな食感を楽しめる果物です。

幸水、豊水、二十世紀、あきづき、新高など品種が豊富で、収穫時期が少しずつ異なるため、秋の間もさまざまな梨が出回ります。

シャリシャリとした歯ざわりと、口いっぱいに広がるみずみずしい果汁は、和梨ならではのおいしさといえるでしょう。

和梨は洋梨のように追熟しないため、購入後は乾燥を防いで冷蔵保存し、なるべく早めに食べるのがおすすめです。

ぶどう

房から取って皿に盛られているぶどう

ぶどうは7月下旬~11月上旬頃まで旬が続き、特に8~10月初旬頃には多くの品種が店頭に並びます。

巨峰やピオーネ、シャインマスカット、デラウェアなど種類が豊富で、甘みや香り、粒の大きさなどそれぞれに違った魅力があります。

選ぶときは、枝が緑色でみずみずしく、果皮に「ブルーム」と呼ばれる白い粉が残っているものを目安にするとよいでしょう。

そのまま食べるほか、ジャムやコンポート、ゼリーなどにすると、旬のぶどうを違った形でも味わえます。

柿

カットされた柿

柿は9~12月頃に旬を迎え、なかでも10~11月頃に多くの品種が出回ります。

ほどよく硬いものは歯ごたえがあり、熟すにつれて果肉がやわらかくなり、まろやかな甘みへと変化するのが特徴です。

甘柿のほかに渋柿もあり、渋抜きをしたり干し柿に加工したりすることで、それぞれ異なる味わいを楽しめます。

選ぶときは、ヘタと実の間に隙間がなく、皮に張りとツヤがあり、手に持ったときに重みを感じるものがよいでしょう。

りんご

カットされたりんご

りんごは品種によって旬が異なりますが、多くは10~12月頃においしい時期を迎えます。

ふじやジョナゴールド、紅玉など種類が豊富で、甘みや酸味、香り、果肉の食感にもそれぞれ違いがあります。

食物繊維やカリウムなどを含むほか、皮にもポリフェノールが含まれているのが特徴です。

そのまま食べるほか、紅玉のように酸味のある品種はアップルパイや焼きりんご、ジャムなどの加熱料理にもよく合います。

いちじく

カットされたいちじく

夏の終わりから秋にかけて旬を迎えるいちじくは、とろりとした果肉と上品な甘み、プチプチとした食感が特徴です。

「無花果」と書きますが花がないわけではなく、果肉の内側にはたくさんの小さな花が詰まっています。

食物繊維やカリウムなどを含み、そのまま食べるほか、ジャムやコンポート、生ハムを合わせた前菜などにもよく合います。

傷みが早い果物なので、購入後は冷蔵庫で保存し、やわらかな食感とみずみずしさが残っているうちに味わいましょう。

秋が旬の魚介類

秋は、さんまや鮭、さばをはじめ、旬ならではのおいしさを楽しめる魚介類が多く出回る季節です。

ここでは、秋に旬を迎える代表的な魚介類について、それぞれの特徴やおいしさを見ていきましょう。

さんま

さんまの塩焼き

さんまは夏頃から漁獲が始まり、南下して三陸沖に達する秋頃には脂がのって、おいしさを増します。

たんぱく質に加えて、DHAやEPAといったn-3系脂肪酸を含む青魚で、昔から秋の食卓で親しまれてきました。

旬のさんまは塩焼きにすると脂のうま味を存分に味わえますが、蒲焼きやしょうが煮、刺身などでも楽しめます。

選ぶときは、身に厚みと張りがあり、腹が銀色に輝いているものを目安にすると、鮮度のよいさんまを見分けられるでしょう。

秋鮭

鮭の塩焼き

9~11月頃に日本近海で水揚げされる白鮭は「秋鮭」と呼ばれ、産卵のため沿岸へ戻ってくる時期に旬を迎えます。

身が引き締まって脂肪分が比較的少なく、あっさりとした味わいなので、脂ののったサーモンとは異なるおいしさがあります。

たんぱく質やビタミンDなどを含み、ムニエルやホイル焼き、ちゃんちゃん焼きなど、コクを加える料理ともよく合います。

また、メスから採れるいくらやオスの白子もこの時期ならではの味覚で、身とあわせてさまざまなおいしさを楽しめるのも秋鮭の魅力です。

秋さば

さばの塩焼き

晩秋から冬にかけて旬を迎えるさばのうち、秋に水揚げされたものは「秋さば」と呼ばれ、脂がのった濃厚な味わいで知られています。

海水温が下がる時期に脂肪を蓄えるため、身にうま味やコクが増し、秋ならではのおいしさを楽しめるのが特徴です。

DHAやEPAなどのn-3系脂肪酸を含み、塩焼きや味噌煮、しめさばなど、さまざまな料理で親しまれています。

選ぶときは、身に張りとツヤがあり、背の模様がはっきりしているものを目安にすると、鮮度のよいさばに出会えるでしょう。

戻りがつお

かつおの刺身

春に日本近海を北上したかつおは、秋になると南へ戻り、この時期に水揚げされるものを「戻りがつお」と呼びます。

北の海で餌を十分に食べて戻るため脂がのり、「トロがつお」と呼ばれることもあるほど、まろやかなコクが特徴です。

秋獲りのかつおには、DHAやEPAなどのn-3系脂肪酸も含まれています。

脂のうま味をそのまま味わえる刺身はもちろん、表面を香ばしく焼いたたたきにして、薬味をたっぷり添えるのもおすすめです。

牡蠣

生牡蠣

牡蠣のうち、秋から春にかけて旬を迎えるマガキは、寒さが増すにつれて身がふっくらとし、濃厚なうま味を楽しめます。

亜鉛や鉄、ビタミンB12などを含み、そのクリーミーな色合いと濃厚な味わいから「海のミルク」と呼ばれることもある貝類です。

むき身を選ぶ際は、身に厚みがあり、ふっくらとしていて、色が淡いクリーム色のものを目安にするとよいでしょう。

なお、「生食用」と「加熱用」は鮮度の違いではなく、採取海域や衛生基準などによって区分されているため、表示に従って調理してください。

秋の味覚を楽しむおすすめの料理・食べ方

秋の味覚は、そのまま味わうだけでなく、調理法を変えることで食感や香り、甘みなど違った魅力を楽しめます。

ここでは、旬の食材をおいしく味わえる代表的な料理や食べ方をご紹介します。

炊き込みご飯

土釜で炊いた炊き込みご飯

栗やきのこを使った炊き込みご飯は、旬の香りや甘みを一度に味わえる、秋らしい一品です。

ほくほくとした栗はご飯に自然な甘みを添え、しいたけやしめじ、まいたけなどのきのこは豊かな香りとうま味を加えてくれます。

栗ご飯はほどよく塩を利かせると甘みが引き立ち、きのこは炊き込むことで風味がご飯全体になじみます。

新米が出回る時期に旬の具材を組み合わせれば、一杯のご飯から秋の実りを存分に味わえるでしょう。

焼き料理

焼き芋

焼き料理は、さんまの脂や、さつまいも・かぼちゃの自然な甘みなど、素材そのもののおいしさを引き立てる調理法です。

旬のさんまはシンプルな塩焼きにすると香ばしい皮と脂のうま味を味わえ、大根おろしやすだちを添えてもよく合います。

さつまいもは焼き芋にすれば甘みを存分に楽しめ、かぼちゃも厚めに切ってじっくり焼くと、ほくほくとした食感が際立ちます。

味付けを控えめにすることで、それぞれの素材が持つ甘みや香ばしさを生かした一皿に仕上がります。

煮物・汁物

里芋とれんこんの入った煮物

秋の根菜やきのこは、だしと一緒に煮ることで素材の味が重なり、深みのある一品に仕上がります。

里芋は煮物にするとねっとりとした食感が際立ち、れんこんは厚さや煮る時間によってシャキッとした歯ざわりも残せます。

きのこを加えれば香りと風味が汁全体に広がり、味噌汁やけんちん汁、鍋物などにも季節感を添えられるでしょう。

具だくさんに仕上げれば複数の秋の味覚を一度に取り入れられ、肌寒くなる時期の献立にもぴったりです。

スイーツやパン

モンブラン

栗やさつまいも、かぼちゃ、りんごは、それぞれの甘みや食感を生かして、秋らしいスイーツやパンにアレンジできます。

栗はモンブランや栗まんじゅう、さつまいもはスイートポテトや蒸しパンなど、ほくほくした食感を楽しめるお菓子に向いています。

かぼちゃはプリンやケーキ、りんごはアップルパイやジャムなどにすると、素材ごとの甘みや風味をしっかり味わえるでしょう。

複数の素材を組み合わせるなら、さつまいもとりんごのケーキなど、異なる甘みや食感を一度に楽しむのもおすすめです。

まとめ

秋は、野菜や果物、魚介類、きのこなど、たくさんの食材が旬を迎える実り豊かな季節です。さつまいもや栗のほっくりとした甘み、梨やぶどうのみずみずしさ、さんまや戻りがつおの脂のうま味など、この時期だからこそ出会えるおいしさがたくさんあります。

「食欲の秋」と呼ばれるのも、こうした食材が一斉にそろうことや、気温や日照時間の移り変わりが関係していると考えられています。

炊き込みご飯や焼き料理、煮物、スイーツなど、調理法を少し変えるだけでも、同じ食材の違った一面に出会えるかもしれません。

スーパーなどで気になる旬の食材を見つけたら、焼く・煮る・炊き込むなど、取り入れやすい方法で味わってみてください。秋ならではのおいしさを、毎日の献立で楽しんでいきましょう。