ドライフルーツは栄養が豊富と聞くけれど、実際にどんな栄養が含まれているのか、生の果物と何が違うのかをきちんと知っている方は意外と少ないのではないでしょうか。
ドライフルーツは、生の果物から水分を取り除くことで栄養素がぎゅっと凝縮された食品です。食物繊維・ミネラル・ポリフェノールなど、健康や美容を意識した食生活を底上げしてくれる成分が少量にまとまっているのが特徴です。
この記事では、レーズン・プルーン・デーツなど種類別の栄養素と特徴をはじめ、期待できる健康・美容面での効果、そして毎日の食事に取り入れるための食べ方まで、順を追ってご紹介します。
自分に合ったドライフルーツを見つけるためのヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。
【種類別】ドライフルーツに含まれる主な栄養価

ドライフルーツには、健康や美容をサポートするさまざまな栄養素が凝縮されています。ただし種類によって含まれる栄養素や特徴が異なるため、自分の体調やニーズに合わせて選ぶことで、より日々の食生活に活かしやすくなります。
代表的なドライフルーツの栄養素と特徴を順にご紹介します。
レーズン|鉄・カリウム・食物繊維・果糖

ドライフルーツの中でも特にポピュラーなレーズンは、鉄・カリウム・食物繊維をバランスよく含んでいます。鉄は赤血球の材料となるミネラルで、特に女性が意識的に摂取したい成分のひとつです。
また果糖とブドウ糖を多く含み、エネルギー補給がしやすいとされているため、スポーツや運動前のおやつとしても取り入れやすい食材です。水溶性・不溶性両方の食物繊維が含まれており、水溶性食物繊維は便をやわらかくし、不溶性食物繊維は便のかさを増やして腸の蠕動(ぜんどう)運動を促すとされています。腸内環境をサポートしたい方にもおすすめです。
プルーン|食物繊維・鉄・カリウム・クロロゲン酸

プルーンは食物繊維・鉄・カリウムが豊富で、腸内環境や鉄分補給を意識したい方に特に注目されているドライフルーツです。プラム(生のすもも)と比べると食物繊維が3倍以上と凝縮されています。
カリウムは体内の余分なナトリウムの排出をサポートするミネラルで、塩分が気になる方の食生活でも注目される成分です。また強い抗酸化力で知られるクロロゲン酸というポリフェノールを含んでいます。
ポリフェノールは体のさびつきとも呼ばれる酸化をおだやかに抑えるとされており、美容面でも関心が高い食材のひとつです。
マンゴー|ビタミンA・ビタミンE・β-カロテン

ドライマンゴーは、皮膚の健康を保つのに関わるとされるビタミンAとビタミンEが豊富なドライフルーツです。ビタミンAは皮膚の状態を正常に保つ栄養素とされており、ビタミンEは抗酸化作用を持つビタミンで、老化の一因とされる活性酸素に対抗するはたらきがあるとされています。
ビタミンEの含有量はドライフルーツの中でもトップクラスで、肌の健康や酸化対策を意識した食生活を送りたい方に取り入れやすい食材です。自然な甘みと鮮やかな色が特徴で、そのままでもおやつとして楽しみやすいでしょう。
アプリコット|β-カロテン・カリウム・カルシウム・ビタミンB群

アプリコット(あんず)のドライフルーツは、β-カロテン・カリウム・カルシウムが豊富です。β-カロテンは体内でビタミンAに変換される成分で、肌の状態を整えたい方に注目されています。
カルシウムは骨や歯の材料となる栄養素で、いちじくとともにドライフルーツの中でも比較的多く含まれています。ビタミンB群やクエン酸も含まれており、ビタミンB群はエネルギーをつくる際に関わるビタミンとして、意識して摂りたい成分のひとつです。
いちじく|カリウム・カルシウム・食物繊維

ドライいちじくは、カリウム・カルシウム・食物繊維が豊富なドライフルーツです。特にカリウムの含有量は乾燥することで生の状態よりも増加するとされており、塩分を意識した食生活を送りたい方に取り入れやすい食材です。
食物繊維は水分と一緒に摂ることで本来のはたらきをより発揮しやすくなるとされているため、水分を意識しながら取り入れるとよいでしょう。自然なプチプチ食感と噛みごたえがあるため、少量でも食べごたえを感じやすいのが嬉しいポイントです。
デーツ|カリウム・鉄・食物繊維・ポリフェノール

デーツはナツメヤシの果実を乾燥させたドライフルーツで、中東や北アフリカでは紀元前から日常的に食べられてきた歴史ある食材です。カリウム・鉄・食物繊維・ポリフェノールを含んでおり、濃厚な甘みとねっとりとした食感が特徴です。
ポリフェノールはドライフルーツの中でも濃度が高く、抗酸化作用を持つ成分として注目されています。天然の甘みで満足感が得やすく、お菓子代わりの間食として取り入れやすいドライフルーツのひとつです。
ドライフルーツに期待できる健康・美容面での効果

ドライフルーツが健康や美容を意識した方に選ばれている理由は、栄養が凝縮されているからだけではありません。
含まれる成分がそれぞれ異なるはたらきを持っており、日々の食習慣を底上げしてくれる可能性があります。
腸内環境をサポートするはたらき
ドライフルーツに豊富な食物繊維は、腸内細菌のエサ(プレバイオティクス)になることで腸内環境をサポートするとされています。
海外の研究では、レーズン・プルーン・デーツなどを継続して摂取することで、腸内細菌の多様性や善玉菌の増加と関連する可能性が報告されています。ヨーグルトなどの発酵食品と組み合わせることで、さらに腸内環境を整えやすくなるとされており、なんとも心強い組み合わせです。
肌の健康・酸化対策へのサポート
ドライフルーツに含まれるビタミンA・ビタミンE・ポリフェノールは、肌の健康をサポートする成分として注目されています。
ビタミンAは皮膚のターンオーバーに関わるとされており、ビタミンEとポリフェノールは体内の酸化を抑えることが期待できます。
老化の一因とされる活性酸素に対抗する成分を、毎日の食事から補えるのがドライフルーツの嬉しいところです。
鉄分の補給
鉄は赤血球の材料となるミネラルで、不足すると体のコンディションに影響しやすいといわれています。特に女性は意識的に摂取したい成分のひとつです。
プルーンやレーズン・いちじくには鉄が比較的多く含まれており、手軽な間食として毎日少量ずつ取り入れることで鉄分補給に役立ちます。
植物性食品に含まれる鉄は吸収率が低いため、ビタミンCを含む食材と合わせて摂ることで吸収されやすくなります。
むくみの軽減
ドライフルーツに含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムの排出をサポートするミネラルです。塩分を意識した食生活を送りたい方にとって、カリウムを含む食材として取り入れやすい選択肢のひとつです。
多くのドライフルーツにカリウムが含まれており、特にいちじくやプルーンに比較的多く含まれています。ただし腎臓の疾患がある方はカリウムの摂取量に注意が必要なため、心配な方はかかりつけの医師にご相談ください。
満腹感を感じやすい
ドライフルーツは硬さと噛みごたえがあるため、少量でも満腹感を得やすい食品です。
お腹の中で水分を吸って膨らむ性質もあるため、食べ過ぎを抑えやすいとされています。またフルーツ由来の糖質(果糖)は、白砂糖やご飯・パンの糖質と比べて血糖値を上げにくく、吸収がゆるやかな傾向があります。
ダイエット中にどうしても甘いものが食べたくなったときの間食置き換えとして、ドライフルーツは頼りになる存在といえます。
ダイエット中のドライフルーツの食べ方についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ドライフルーツのおすすめの食べ方と取り入れ方
ドライフルーツはそのまま食べてももちろん美味しいですが、組み合わせ方や使い方を工夫するだけで、より栄養を摂りやすくなります。毎日の食事に無理なく続けるためのアイデアをご紹介します。
ヨーグルトに漬けて食べる

ドライフルーツをヨーグルトに一晩漬け込む方法は、最もおすすめの食べ方のひとつです。ドライフルーツがヨーグルトの水分を吸って柔らかくなり、食感が変わって食べやすくなります。
乳酸菌が豊富なヨーグルトと食物繊維豊富なドライフルーツを組み合わせることで、腸内環境へのサポートが期待できます。翌朝は盛り付けるだけで完成するため、忙しい朝食にもぴったりです。
ナッツと組み合わせる

ドライフルーツとナッツを組み合わせたトレイルミックスは、栄養バランスに優れた間食のひとつです。ナッツに含まれる良質な脂質・ビタミンE・ミネラルが加わることで、抗酸化バランスが向上するとされています。
レーズンとアーモンド・クルミとプルーンなど、好みの組み合わせを探してみてください。少量でも満足感が得やすく、持ち運びにも便利なのが嬉しいポイントです。
料理・お菓子の隠し味に使う

ドライフルーツは煮物やサラダ・グラノーラ・焼き菓子など、さまざまな料理にも活用できます。たとえば、煮物に少量加えると自然な甘みをプラスし味を整えられます。
また、砂糖の代わりにドライフルーツを使用することで、味を調整するだけでなく栄養を追加できるといったメリットもあります。
ドライフルーツを食べる際の注意点

ドライフルーツは栄養豊富な食材ですが、取り入れ方によっては気をつけたい点もあります。無理なく続けるために、以下のポイントをあらかじめ確認しておきましょう。
食べすぎに注意する
ドライフルーツは少量でも栄養が摂りやすい反面、気軽に食べられることから摂取量が増えやすい食品です。
間食として食べる場合は1日20〜30g(小さなひとつかみ程度)・カロリーにして100〜200kcal程度を目安にするとよいとされています。
少量でも噛みごたえと満腹感があるため、計量して食べる習慣をつけると食べすぎを防ぎやすくなります。
糖質・カロリーへの配慮をする
ドライフルーツは生の果物と比べて、カロリーと糖質が高くなります。
糖質制限中の方や血糖値が気になる方は、食べる量と種類に注意が必要です。果糖は血糖値を上げにくいとされているものの、摂りすぎると中性脂肪に変わる可能性があるため、適量を守ることが大切です。
食事のバランスを考えながら、ひとつかみ程度を目安にご自身のペースで取り入れてみてください。
保存方法と賞味期限に注意する
ドライフルーツは保存性の高い食品ですが、開封後は空気・湿気・直射日光に弱くなります。開封したままにしておくと、酸化や吸湿によって風味が落ちたり、カビが生えやすくなったりすることがあります。
開封後はチャック付きの袋や密閉容器に移し替えて、冷暗所または冷蔵庫で保存することをおすすめします。
また、水分を吸いやすい性質があるため、水回りや湿気の多い場所への保管は避けましょう。少量ずつ小分けにしておくと、食べすぎの防止にもなります。
ドライフルーツの賞味期限についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
まとめ
ドライフルーツは生の果物から水分を取り除くことで、食物繊維・ミネラル・ポリフェノールなどの栄養素がぎゅっと凝縮された食品です。同じ重量で比べると生の果物よりも栄養密度が高く、少量でも効率よく栄養を補いやすいという特徴があります。
種類によって含まれる栄養素が異なるため、腸内環境が気になる方にはプルーンやレーズン、肌の健康を意識したい方にはマンゴーやアプリコット、甘いものを控えたい方の間食にはデーツなど、目的に合わせて選ぶことが大切です。1日20〜30g程度を目安にヨーグルトやナッツと組み合わせながら、ご自身のペースで取り入れてみてください。
毎日の食習慣をより豊かにするためにも、ドライフルーツを取り入れてみてはいかがでしょうか。
