白湯の作り方を徹底解説！簡単で効果的な方法とコツ

健康や美容を意識して、毎日の生活に白湯を取り入れる方が増えています。
しかし、なかには「白湯って聞いたことはあるけれど、どうやって作るの？」「いつ飲むのがいいのかな？」と、疑問をお持ちの方も多いでしょう。

そこでこの記事では、管理栄養士監修のもとに、初心者の方も実践しやすい白湯の作り方や飲み方について紹介します。

そのほか、忙しい毎日でも無理なく続けられるコツや、ちょっとした工夫も紹介します。
「これから白湯を始めてみよう」という方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

白湯とは？お湯との違いを知ろう

「白湯」という言葉は耳にしたことがあっても、具体的にどんなものかご存じない方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、白湯の基本的なことやお湯との違いを、わかりやすく解説させていただきます。

白湯の定義

白湯とはお水を一度沸騰させてから、50～60℃くらいまでほんのり冷ました飲み物のことです。
単にお湯を温めただけのものとは違って、沸騰という工程を踏むことで、水道水に含まれている残留塩素やトリハロメタンといった不純物を取り除く効果が期待できます。

お湯との違い

お湯は、お水を沸騰させずにそのまま加熱しただけの状態を指しています。
そのため、水道水に含まれている不純物が残っているのが特徴です。
また温度が高いままのため、そのまま飲むと胃や腸に負担がかかる場合もあります。

白湯の作り方

白湯の作り方は、実はとてもシンプルです。
しかし、使うお水や器具によっていくつか注意点があります。
ここでは、白湯の代表的な作り方について紹介します。

やかんで作る方法

最も基本的でおすすめしたいのが、やかんを使ってゆっくりと白湯を作る方法です。
お水をしっかり沸騰させることで、水道水に含まれる残留塩素やトリハロメタンといった不純物を取り除く効果が期待できます。

基本の作り方

①やかんに水を入れて、強火で沸騰させます。
②沸騰したらフタを外し、弱火にして5〜10分ほど沸かし続けます。
③火を止めたら、そのまま自然に冷まし、50〜60℃くらいの飲みやすい温度にします。
④適温になったら、マグカップに注いで完成です。

ポイント

水道水に含まれる残留塩素やトリハロメタンを除去するためには、沸騰時間をしっかりとることが大切です。
東京都水道局によると、5分程度の煮沸でトリハロメタンの大部分をを除去できるといわれているため、この時間を目安にしてみてください。

電子レンジで作る方法

忙しい朝や手軽に白湯を作りたいときには、電子レンジを使う方法も便利です。

電子レンジでの作り方

①耐熱性のマグカップに、150〜200mlの水を注ぎます。
②電子レンジで加熱します。500Wの場合は約2分、600Wの場合は約1分30秒が目安です。
③加熱後はすぐに飲まず、少し冷まして50〜60℃くらいの飲みやすい温度にしてから飲みましょう。

ポイント

この方法では長時間の沸騰ができないため、水道水よりも浄水やミネラルウォーターを使っていただくのがおすすめです。
また、加熱直後の水は突然激しく沸騰する可能性があるため、取り出した後はスプーンなどで軽くかき混ぜてからお飲みいただくと安心です。

白湯が持つメリットと効果

白湯を毎日の生活に取り入れることで、さまざまなメリットがあります。
ここでは、白湯を取り入れる代表的なメリットについてお話ししますので、ぜひご覧ください。

冷え性の改善

冷え性は、血の巡りが悪くなったり代謝が下がったりすることが原因となる場合が多いです。

白湯を飲むことで、体が内側からじんわりと温まり、冷えを感じにくくなると言われています。
特に寒い季節や冷えを感じやすい女性にとって、白湯は手軽に取り入れられる冷え対策として取り入れられています。

便秘改善

白湯を飲むことで、排便のリズムを整える助けになることがあります。
水分をしっかりととることで、お通じがスムーズになりやすいとも言われています。

肌の調子がよくなる

白湯を習慣的に飲むことで自然に水分を補給でき、乾燥を防ぎやすくなります。
十分な水分は、肌のうるおいを保ち、健やかな状態を維持するうえでとても大切です。
さらに、体が温まることで巡りがスムーズになり、肌を内側から整えるサポートになるとされています。

リラックス作用

白湯をゆっくりと飲む時間は、体を温めるだけでなく、気持ちを落ち着かせる時間としても利用できます。
また、温かい飲み物を飲むことで副交感神経が働きやすくなり、心地よいリラックス感を感じやすくなります。
そのため、日常生活のなかでほっと一息つく時間として、白湯を飲む習慣を取り入れている方もたくさんいらっしゃいます。

白湯にはどのような水を使えば良いの？

白湯を作るとき、「どんなお水を使えばいいのかな？」と、迷われる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、白湯づくりに使用できるお水について紹介させていただきますので、ご自分のライフスタイルやお好みに合わせて選んでいただけたら嬉しいです。

水道水

水道水は、一番身近で手軽に使えるお水です。
日本の水道水は安全基準がしっかりと管理されているので、安心してお使いいただけます。
ただし、残留塩素やトリハロメタンといった不純物が含まれているため、沸騰時間を十分にとる必要があります。
コストパフォーマンスも良く、毎日続けやすいのも嬉しいポイントです。

浄水器の水

浄水器を通したお水は、あらかじめ塩素やカルキ臭が取り除かれているため、短時間の加熱でも美味しい白湯を作ることができます。
フィルターがしっかりと不純物を取り除いてくれているので、水道水よりもまろやかで飲みやすい白湯になりやすいと言われています。
ただし、浄水器のフィルターは定期的な交換が大切です。
清潔に保つことで、いつでも美味しいお水を使って白湯作りを楽しんでいただけます。

ミネラルウォーター

ミネラルウォーターは、天然のミネラル成分が含まれていて、それぞれ異なる味わいを楽しむことができます。
軟水を選んでいただくと、やさしい口当たりの白湯になりやすいです。

一方で、硬水はミネラル分が豊富に含まれているため、口に含むとやや苦味や渋みを感じることがあります。
また硬水のミネラルウォーターは、加熱すると白い沈殿物が出ることがあります。
これはミネラル成分が固まったもので害はありませんが、気になる方は軟水を選ぶとよいでしょう。

各産地によって異なる味わいがあるので、お気に入りのミネラルウォーターを見つけると、より白湯を楽しめます。

白湯を飲む適切なタイミングとは

白湯をより快適に楽しむためには、飲むタイミングも重要なポイントになります。
ここでは白湯を飲むタイミングを、いくつかご紹介します。

起床後

起床後は、一日の中でも取り入れやすいタイミングの一つです。
朝起きてすぐにコップ一杯（200mlくらい）の白湯を、10～15分かけてゆっくり飲みましょう。
睡眠中に冷えた内臓を温めることで、一日の始まりを快適に過ごせると言われています。

食事の前

食事の30分前に白湯を取り入れるのもおすすめです。
白湯を飲むことで自然と適度な満腹感が得られて、食べ過ぎを防ぐことにもつながります。

ただし、食事の直前に大量の白湯を飲むと胃液が薄まり、かえって消化の妨げとなる場合があります。
食事の30分前を目安に、コップ半分程度（100ml程度）の量を心がけてみてください。

就寝前

就寝前に温かい白湯を飲むことで、副交感神経が刺激されるため、おやすみ前のリラックスタイムとして活用する方も多いです。
また体が内側から温まることで、体温が自然に下がって、眠りにつきやすくなるとも言われています。

ただし、就寝前に水分をを摂りすぎると、夜中にお手洗いに行く回数が増える可能性もあります。
取り入れる場合は、コップ一杯程度の白湯を、おやすみの1時間前までに飲み終えるようにしましょう。

白湯はどのくらい飲めばよい？

ここからは、白湯を飲む際に適切とされる量についてご紹介します。

1日あたりの適量とは

白湯は、1日あたり約400mlを目安に取り入れるのが理想的です。
コップ1杯（約200ml）を1日2回に分けて飲むことで、体に負担をかけず、自然に続けやすくなるでしょう。

また国土交通省が提唱する「健康のため水を飲もう」推進運動によると、コップの水をあと2杯飲めば、一日に必要な水の量をおおむね確保できると言われています。
そのため、意識的に白湯を取り入れることで、必要な水分量も自然と確保しやすくなるでしょう。

飲み過ぎに注意

白湯は日々の水分補給にぴったりの飲み物ですが、飲みすぎには少し注意が必要です。
過剰に摂取してしまうと、むくみやお腹への負担・電解質バランスの乱れなど、体調に影響を与えることがあります。
また水分のろ過や排出する役割をもつ腎臓に負担をかけてしまう場合もあるため、持病をお持ちの方や高齢の方は、特にお気をつけください。

白湯を習慣化させるコツ

「白湯を取り入れたいけれど、なかなか続かない」と、お悩みの方もいらっしゃるでしょう。
毎日の習慣として続けるには、ちょっとした工夫を取り入れるのがポイントです。
ご自分に合ったスタイルを見つけることで、無理なく楽しく継続できるでしょう。

夜のうちに準備する

「朝はバタバタして白湯の準備ができない」という方も、多いでしょう。
そのようなときは、前日の夜に翌朝の白湯を沸かしておくのがおすすめです。
あらかじめ準備しておくことで、飲み過ごしを防げるため、自然と習慣化しやすくなるでしょう。

保温機能付きマグカップを活用する

保温機能付きのマグカップを活用し、ちょうど良い温度を保っておくことで、お好きなタイミングでいつでも楽しめます。
これにより「冷めたからやめようかな」といったモチベーションの低下を防ぎ、白湯の習慣化をサポートしてくれます。
オフィスでのやデスクワーク中にも使えるため、外出先でも気軽に取り入れやすくなるのも魅力の一つです。

お気に入りのマグカップを使う

白湯を飲む習慣を続けるためには、お気に入りのマグカップを使うこともポイントです。
お気に入りの色やデザイン・手にしっくりくる形のマグカップがあると、白湯を飲む時間がちょっとした楽しみに変わります。
視覚や感覚を使った習慣づくりは、毎日を続けるうえでとても効果的だと言われていて、毎日のモチベーション維持にもつながります。
白湯の時間を心地よく過ごすために、自分の好みにあったマグカップを探してみてはいかがでしょうか。

白湯のアレンジ方法

「白湯は味がないから飽きてしまいそう」「毎日同じだと続けられるかな」と、心配されている方も少なくありません。
そのようなときには、ちょっとしたアレンジを加えてみましょう。
ここでは、手軽にできて続けやすい、白湯のアレンジ方法を紹介させていただきます。

レモン白湯

さっぱりとした味わいが魅力で、朝の目覚めにぴったりのアレンジです。
レモンの輪切りを1～2枚加えるか、レモン果汁を小さじ1杯ほど入れるだけで、とても簡単に作れます。
また、レモンにはビタミンCやクエン酸がたっぷり含まれていて、健康にも良いと言われています。
例えば、ビタミンCは皮膚や血管・粘膜などを健やかに保ったり、コラーゲンの生成を助けたりする働きがあると言われています。
クエン酸は、エネルギー代謝をサポートしてくれるので、活動的な毎日を送っている方にも重宝されています。

生姜白湯

生姜には、ジンゲロールやショウガオールという辛み成分が含まれています。
これらの成分は体を温める特性があることで知られていて、寒さが気になる季節にはイチオシの食材です。

作り方は、白湯にすりおろした生姜を小さじ1/2、または生姜パウダーをひとつまみ程度加えるだけです。
ただし、入れすぎると辛くなってしまうので、少しずつ加えて、お好みに合わせて調整してみてください。

はちみつ白湯

はちみつの自然で優しい甘みは、気分を落ち着ける働きが期待できるため、リラックスしたいときに取り入れて欲しいアレンジ方法です。
熱湯に加えると風味や成分が損なわれる可能性がありますが、白湯なら比較的温度が低いので、はちみつの魅力をしっかりと感じていただけます。
白湯にはちみつを小さじ1杯ほど加えてよく混ぜることで、風味が引き立って、自然な甘みをお楽しみいただけます。

またはちみつは喉の乾燥を和らげる作用があると言われているため、乾燥が気になる季節にもぴったりです。