さつまいもの中でも近年スーパーや青果店で多く見かけるようになった「紅はるか」は、その圧倒的な甘さとねっとりとした食感で、多くの方に人気の品種です。
しかし「紅はるかって普通のさつまいもと何が違うの?」「どうしてこんなに甘いの?」と思う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、紅はるかの歴史や産地・見た目や味わいの特徴から、他の品種との違い・美味しい紅はるかの見分け方、そして栄養価や期待できる健康・美容面でのサポートまで、紅はるかの魅力を徹底的に解説します。
紅はるかとは?

紅はるかは、農研機構(独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構)九州沖縄農業研究センターによって、2010年3月に品種登録された比較的新しいさつまいもの品種で、他のさつまいもと比べて外観や食味に優れているとして注目されています。
開発の目的は、蒸し芋にしたときの糖度が高く、かつ外観が優れた品種を作ることでした。
「紅はるか」という名前の由来は、他の品種と比べて外観や食味が「はるかに優れている」ことから名付けられました。
紅はるかの歴史
紅はるかは、形状の揃いが良い「九州121号」を母親に、外観品質や皮色・食味に優れた「春こがね(旧系統名:関東108号)」を父親として交配された品種です。
2007年9月に品種登録の出願が行われ、2010年3月11日に正式に品種登録(登録番号:第19255号)されました。
登録からわずか十数年で全国的に栽培が広がり、2022年にはさつまいも全体の作付けシェア21.9%を占め、約60種類あるさつまいもの品種の中でトップの作付け数となりました。
参考:令和7年9月 農林水産省農産局地域作物課「かんしょをめぐる状況について」
この急速な普及は、その優れた食味と外観が生産者・消費者双方から高く評価された証と言えるでしょう。
紅はるかの主な産地・収穫時期
紅はるかは全国各地で栽培されていますが、主な産地は茨城県・鹿児島県・千葉県・宮崎県・大分県などです。
温暖で排水性の良い火山灰土壌や砂地でよく育ち、収量・品質が安定しやすいのが特徴です。
紅はるかの収穫時期は、九州など暖地では10月頃から、本州では11月初旬頃となります。
紅はるかの見た目の特徴
紅はるかの外観は、明るい赤紫色の皮が特徴です。
他のさつまいもと比べると、やや明るめの赤紫色で、表面の凹凸が少なく滑らかで、ツヤがあります。
形状は整った紡錘形(ぼうすいけい)で、やや細長い形をしています。
果肉の色は黄白色で、加熱すると鮮やかな黄金色に変化します。
外皮と果肉のコントラストがはっきりしており、焼き芋にすると色味の美しさがいっそう際立ちます。
また、紅はるかを切ったときに見られる白い乳液状のものは「ヤラピン」という成分で、紅はるかには他の品種より多く含まれています。
このヤラピンの含有率が高いため、中の肉色がやや白っぽく見えるのも紅はるかの特徴です。
紅はるかの味・香り・食感の特徴
紅はるかの最大の特徴は、群を抜いた甘さです。
麦芽糖の割合が高く、濃厚な甘みでありながら後味はすっきりしています。
特に焼き芋にすると、蜜のようなコクのある甘みが口いっぱいに広がります。
食感は、加熱することでしっとりねっとりとした独特の口当たりが楽しめます。
なめらかな舌触りでクリーミーな質感があり、まるで天然のスイートポテトのような味わいです。
水分量が多いため焼いても乾燥しにくく、ジューシーな仕上がりになります。
香りは、焼き芋にしたときに芋の自然な甘い香りが際立ち、食欲をそそります。
紅はるかの糖度と「甘い」と言われる理由

紅はるかが「蜜芋」として人気を集めるのは、その驚異的な糖度の高さにあります。
一般的なさつまいもと比べて高い糖度を誇り、加熱するとさらに甘みが増すのが特徴です。
ここでは、紅はるかの糖度の数値や、なぜこれほどまでに甘くなるのかという仕組みについて詳しく解説します。
紅はるかの糖度
紅はるかの糖度は、生の状態で約30〜35度、加熱すると50〜60度にまで達します。
これは一般的なさつまいもの約2倍の甘さです。
他の品種と比較すると、以下のようになります。
| 品種名 | 生の糖度 | 加熱後の糖度 |
|---|---|---|
| 紅はるか | 約30〜35度 | 約50〜60度 |
| 安納芋 | 約16度 | 約40度 |
| 紅あずま | 約14度 | 約32度 |
| 鳴門金時 | 約10度 | 約13度 |
この驚異的な糖度の高さが、紅はるかが「蜜芋」として人気を集める理由のひとつです。
ちなみに、糖度60度という甘さは、蜂蜜やイチゴジャムにも匹敵する甘さです。
熟成によって甘みが増す仕組みとは
紅はるかが甘くなる理由は、大きく分けて2つあります。
さつまいも全般が甘くなる仕組み
さつまいもに含まれる澱粉(でんぷん)は、水と熱が加わるとブドウ糖の鎖が緩み「糊化(こか)」という状態になります。
この糊化したデンプンに、さつまいもが持つ「アミラーゼ」という酵素が働きかけることで、デンプンが麦芽糖やオリゴ糖に変化し、甘くなります。
この糖化が最も効率よく進むのが、65〜75℃の温度帯です。ただし、アミラーゼは80℃を超えると壊れてしまうため、低温でじっくり加熱することが甘さを引き出すポイントになります。
紅はるかの糖度が特に高い理由
紅はるかが他の品種より高い糖度を持つのは、以下の2つの特性を兼ね備えているためです。
・β-アミラーゼ活性が高い
β-アミラーゼは、デンプンを麦芽糖へと分解する酵素で、この働きが強いとデンプンがより効率よく糖に変わります。
活性が高い品種では糖化がスムーズに進むため、素材本来の甘みや風味が引き出されやすい点が特長です。
・低温で糊化する澱粉を持つ
デンプンは加熱によって糊化し、もちもち感やとろみが生まれますが、低温糊化型のデンプンは比較的低い温度からこの変化が始まります。
紅はるかはこの低温糊化型のデンプンを多く含むため、他の品種よりも糖度が高くなりやすいのです。
この2つの条件が揃っているため、紅はるかは調理時間をかければかけるほどより多くのデンプンが糖に変わり、甘みが増していきます。
また、収穫後に一定の湿度(80%以上)と温度(13〜15℃)をキープして貯蔵することで「糖化」が進み、さらに甘みが増します。
家庭でも、掘り出してすぐではなく、涼しい場所で1〜2ヶ月程度保管すると甘さが増します。
紅はるかの栄養価と健康・美容効果
紅はるかは美味しいだけでなく、栄養面でも注目されている食材です。
食物繊維やビタミン類・ポリフェノールなど、健康や美容をサポートする成分が豊富に含まれています。
ここでは、紅はるかに含まれる栄養成分と、それぞれの成分が期待できる働きについて詳しく紹介します。
食物繊維で腸内環境をサポート
紅はるかには、他の品種と比べて約2倍の食物繊維が含まれていると言われています。
食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、紅はるかにはこの両方がバランス良く含まれています。
不溶性食物繊維は水分を吸って便のかさを増やし、腸をやさしく刺激することで、お通じのサポートに役立つと考えられています。
また、紅はるか特有の成分である「ヤラピン」も、腸のぜん動運動を促し、便通の改善に役立つ成分として注目されています。
ヤラピンは熱に強く、加熱しても壊れにくいため、焼き芋や蒸し芋で食べる場合でも同様の効果を期待できるでしょう。
食物繊維とヤラピンの相乗効果で、腸内環境を整えるサポートが期待できるのが紅はるかの魅力です。
ビタミンC・Eが肌のハリと美白をサポート
紅はるかには、ビタミンCとビタミンEが豊富に含まれています。
ビタミンCには抗酸化作用があり、メラニンの生成を抑えることで、透明感のある肌づくりをサポートする効果が期待できます。
また、コラーゲンの生成を助ける働きもあるため、肌のハリや弾力を保つのに役立つと考えられています。
通常、ビタミンCは熱に弱い性質がありますが、さつまいものビタミンCはデンプンに守られているため、加熱調理しても損失が少ないのが特徴です。
また紅はるかのビタミンE含有量は、なんと玄米の2倍以上で、細胞の老化を防ぐ抗酸化作用も期待されています。
血行を促進する働きも期待でき、肌の新陳代謝を活発にして健康的な肌を保つサポートにつながるでしょう。
ポリフェノールによる抗酸化作用
紅はるかの赤紫色の皮には、ポリフェノールの一種であるアントシアニンやクロロゲン酸が豊富に含まれています。
ポリフェノールは強い抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素に働きかけ、細胞の酸化を防ぐ作用が注目されています。
これにより、年齢による影響が気になる方の健康サポートに役立つことが期待されます。
ポリフェノールの一種であるアントシアニンには、視力のサポートや眼精疲労の軽減に役立つ可能性があると言われています。
また、クロロゲン酸には脂肪の蓄積を抑える働きがあるとされ、メタボリックシンドロームをはじめとした食生活に起因する症状の予防にも役立つことが期待されます。
毎日の食事に取り入れる場合は、紅はるかの栄養を最大限に摂れるよう皮ごと食べるのがおすすめです。
自然な甘みでダイエット中にもおすすめ
紅はるかは糖度の高さにもかかわらず、ダイエット中のおやつとしてもおすすめです。
焼き芋1本(150g)のカロリーは約230kcalで、白ごはん1膳(150g・約235kcal)とほぼ同じのため、カロリーが気になるという方も少なくありません。
しかし、紅はるかには砂糖を使わない自然な甘みがあるため、スイーツの代わりとして満足感を得られます。
また、食物繊維が豊富なため、血糖値の急上昇を抑える働きが期待できます。
これにより、満腹感や満足感も持続しやすくなるでしょう。
さらに、紅はるかには腸内環境を整える働きが期待できるため、お通じの改善によるダイエットのサポートも期待できます。
ただし、食べ過ぎるとカロリー過多になるため、1日1本程度を目安にすると良いでしょう。
他のさつまいも品種との違い

さつまいもにはさまざまな品種があり、それぞれ独自の特徴を持っています。
紅はるかは糖度の高さとねっとりした食感が魅力ですが、他の人気品種にもそれぞれの良さがあります。
ここでは、紅はるかと紅あずま・シルクスイートなどの主要品種を比較し、それぞれの特徴や向いている料理を紹介します。
紅はるかと紅あずまの違い
紅あずまは1985年に品種登録された歴史ある品種で、昔ながらのさつまいもの味わいを楽しめます。
| 項目 | 紅はるか | 紅あずま |
|---|---|---|
| 見た目の違い | 明るい赤紫色の皮、表面が滑らかで凹凸が少ない | 濃い赤紫色の皮、表面がゴツゴツしている |
| 糖度と食感の違い | 糖度30度前後(加熱後50〜60度)、ねっとりした食感 | 糖度14度前後(加熱後32度前後)、ホクホクした食感 |
| 向いている料理 | 焼き芋、干し芋、スイートポテトなど、甘さを活かした調理法 | 天ぷら、煮物、大学芋など、和食や揚げ物 |
紅はるかは「とにかく甘い焼き芋が食べたい」という方に、紅あずまは「昔ながらのホクホクした焼き芋が好き」という方におすすめです。
紅はるかとシルクスイートの違い
シルクスイートは、2012年に品種登録された比較的新しい品種で「絹のようななめらかさ」が名前の由来です。
| 項目 | 紅はるか | シルクスイート |
|---|---|---|
| 糖度の違い | 糖度30度前後(加熱後50〜60度)、非常に強い甘み | 糖度8〜9度前後(加熱後30度前後)、上品でさっぱりした甘み |
| 食感の違い | ねっとり、クリーミー、水分が多い | なめらか、絹のような舌触り、繊維が少ない |
| 後味の違い | 濃厚な甘さだが後味はすっきり | すっきりとした後味、上品な甘さ |
甘み重視なら紅はるか、なめらかな食感や軽い甘さを楽しみたいならシルクスイートがおすすめです。
どの品種が一番甘い? 味と食感を比較
主要なさつまいも品種を、糖度と食感で比較してみましょう。
| 品種名 | 加熱後の糖度 | 食感 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 紅はるか | 約50〜60度 | ねっとり | 圧倒的な甘さ、蜜のような濃厚さ |
| 安納芋 | 約40度 | しっとり、とろける | クリーミーな口どけ、高い糖度 |
| 紅あずま | 約32度 | ホクホク | 昔ながらの素朴な甘さ |
| シルクスイート | 約30度 | なめらか | 絹のような舌触り、上品な甘さ |
| 鳴門金時 | 約13度 | ホクホク | 栗のような風味、上品な甘さ |
糖度だけで見ると、紅はるかが圧倒的に1位です。
ただし「美味しさ」は糖度だけでなく、食感や香り・後味など総合的な要素で決まります。
自分の好みや調理法に合った品種を選ぶことが大切です。
糖度の高い紅はるかの見分け方と選び方のポイント

美味しい紅はるかを選ぶには、いくつかのコツがあります。
見た目や手触り・保存状態など、選ぶときに注目すべきポイントを押さえておくことで、糖度が高く美味しい紅はるかを見つけることができます。
ここでは、スーパーや青果店で紅はるかを選ぶときに役立つ具体的な見分け方や、鮮度のチェック方法について紹介します。
おいしい紅はるかの特徴
スーパーや青果店で紅はるかを選ぶときは、以下のポイントに注目しましょう。
・ふっくらとした紡錘形:丸みのある形は繊維が少なく、甘みが均一に詰まっている
・ずっしりとした重み:水分が多く、ジューシーでしっとりした食感になる
・皮の色が濃く、ツヤがある:栄養が行き届いている証拠
・表面が滑らか:凹凸が少ないものは、中がスカスカになっていない
皮の色・ツヤ・形で判断するコツ
・皮の色とツヤ
紅はるかの外皮は他の品種より明るい赤紫色をしていますが、その中でも皮の色が濃く、ツヤがあるものを選びましょう。
外皮の色が濃くツヤがあるのは、栄養が行き届いている証拠です。
逆に、皮の色が薄かったりツヤがなくしなびているものは、鮮度が落ちている可能性があります。
・形
凹凸が深いものや、極端に細長いものは避けましょう。
くぼみや凹凸が深いものは、切ってみると筋が多くてスカスカになっていることがあります。
凹凸が浅く、ふっくらと丸みのある紡錘形を選べば、糖度が高く美味しい紅はるかである可能性が高いでしょう。
保存状態や鮮度のチェック方法
・ひげ根のチェック
ひげ根が硬くなっているものや、表皮の一部が黒く変色しているものは古くなっているものが多く、味も苦い場合があるので避けましょう。
・傷や斑点の確認
表面に傷や黒い斑点が多いものは、病気やカビが発生している可能性があります。
ただし、黒いシミがツヤっぽく、触るとベタベタする場合は、ヤラピンが出て固まっているケースです。
これは紅はるかが甘い証拠なため、むしろ選ぶべきものと言えるでしょう。
・保存状態の見極め
店頭で冷蔵されているものより、常温で保存されているものを選びましょう。
紅はるかは低温に弱く、10℃以下で保存すると低温障害を起こして味が落ちてしまいます。
無農薬・減農薬の国産紅はるかを選ぶメリット
紅はるかの栄養を最大限に摂るには、皮ごと食べることがおすすめです。
皮には抗酸化作用が期待できるポリフェノール(アントシアニン・クロロゲン酸)や食物繊維が豊富に含まれているためです。
このため、無農薬・減農薬で栽培された国産の紅はるかを選ぶことをおすすめします。
無農薬・減農薬栽培の紅はるかなら、皮ごと安心して食べることができ、栄養を余すことなく摂取できます。
また、環境にも優しく、持続可能な農業を支援することにもつながります。
購入する際は、パッケージに「無農薬」「減農薬」「有機栽培」などの表示があるかを確認しましょう。
紅はるかの美味しい食べ方

紅はるかは、その高い糖度とねっとりした食感を活かして、さまざまな食べ方で楽しめます。
最もシンプルな焼き芋から、干し芋・ポタージュ・炊き込みご飯・スイートポテトなど、アレンジの幅も豊富です。
ここでは、紅はるかの甘みを最大限に引き出すための調理法や、家庭で簡単に作れるレシピを紹介します。
シンプルに焼き芋で甘みを最大限に引き出す
紅はるかの美味しさを最も楽しめるのが、焼き芋です。
じっくり低温で加熱することで、デンプンが糖に変わり、驚くほどの甘さが引き出されます。
・オーブンで作る基本の焼き芋
①紅はるかをよく洗い、水気を拭き取らずにそのままアルミホイルで二重に包む
②オーブンを160℃に予熱する
③160℃で60〜90分じっくり焼く(太さによって時間を調整してください)
④竹串がスッと通るようになれば完成
低温でじっくり時間をかけて焼くことが、甘さを引き出す最大のポイントです。
高温で短時間焼くと、外は焦げても中まで火が通らず、甘みも十分に引き出せません。
・炊飯器やフライパンでも作れる
オーブンがない場合は、炊飯器の「玄米モード」や「おかゆモード」を使う方法もあります。
また、フライパンに少量の水を加えて蓋をし、弱火で蒸し焼きにする方法もおすすめです。
干し芋で甘みを凝縮させる
紅はるかの干し芋は、水分が抜けることで甘みが凝縮され、しっとりねっとりとした食感が楽しめます。
市販の干し芋も手軽さから人気ですが、家庭でも作ることができます。
・家庭での干し芋の作り方
①紅はるかをよく洗い、蒸し器で竹串がスッと通るまで(約40〜60分)じっくり蒸す
②粗熱が取れたら皮をむき、繊維に沿って厚さ1cmほどにカットする
③風通しのよい干し網やざるに並べ、冬場なら3日〜1週間ほど天日干しする
④表面が乾き、押すと少し弾力が残る程度になったら完成
完成した干し芋は、密閉容器に入れて冷蔵または冷凍で保存すれば、長期間楽しめます。
スイーツや料理へアレンジする
紅はるかは、その高い糖度を活かしてさまざまな料理やスイーツにアレンジできます。
・紅はるかのポタージュ
蒸した紅はるかをミキサーにかけ、牛乳や豆乳でのばすだけで、砂糖不要の濃厚なポタージュができます。
仕上げに生クリームを少し加えると、さらに滑らかな口当たりになります。
・紅はるかの炊き込みご飯
紅はるかを角切りにしてお米と一緒に炊くだけで、ほんのり甘い炊き込みご飯が完成します。
塩昆布やみりんを加えれば、甘みと塩気のバランスが絶妙です。
紅はるかのねっとりした食感が、ご飯と良く合います。
・スイートポテト
蒸した紅はるかをマッシュし、バター・卵黄・牛乳を加えて混ぜ、オーブンで焼くだけで、砂糖を控えめにしても十分な甘さのスイートポテトができます。
紅はるかの自然な甘さとなめらかな食感が、スイートポテトに最適です。
・甘露煮
紅はるかを輪切りにして、みりんとはちみつで煮込むと、こっくりとした甘みの甘露煮になります。
砂糖を使わなくても、紅はるかの甘さで十分美味しく仕上がります。
冷蔵庫で保存すれば、お弁当のおかずや箸休めとしても活躍します。
まとめ
紅はるかは、2010年に品種登録された比較的新しいさつまいもの品種で、その名の通り「他の品種よりはるかに優れた」特徴を持っています。
最大の特徴は、生の状態で約30〜35度、加熱すると50〜60度にも達する圧倒的な糖度の高さです。
食感はねっとりしっとりとしており、焼き芋にすると蜜のような甘さと滑らかな口どけが楽しめます。
栄養面では、食物繊維とヤラピンによる腸内環境のサポート、ビタミンC・Eによる肌の健康維持のサポート、ポリフェノールによる抗酸化作用など、健康・美容面での働きが期待できます。
また、自然な甘みでダイエット中のおやつとしてもおすすめです。
美味しい紅はるかを選ぶポイントは、ふっくらとした紡錘形で、皮の色が濃くツヤがあり、ずっしりと重みのあるものを選ぶことです。
さらに無農薬・減農薬の国産紅はるかなら、皮ごと安心して食べられます。
食べ方は、シンプルな焼き芋が最もおすすめですが、干し芋・ポタージュ・炊き込みご飯・スイートポテト・甘露煮など、さまざまなアレンジでも楽しめます。
紅はるかの旬は11月から翌年1月頃ですが、定温管理されたものは通年手に入るため、ぜひその魅力を味わってください。














