「妊娠中はカフェインを避けたい」と考える方も多いことから、ノンカフェインのルイボスティーが人気を集めています。
しかし近年の研究により、妊娠後期に大量のルイボスティーを飲むことで胎児に影響を及ぼす可能性が指摘されています。
この記事では、ルイボスティーに含まれる栄養素やその働き、妊娠中に飲む際の注意点や適切な摂取量について詳しく解説します。
安心して妊娠期間を過ごすためにも、正しい知識を身につけましょう。
飲み過ぎなければ妊娠中でもルイボスティーを飲んで問題ない

ルイボスティーは、適量を守れば妊娠中でも飲んで問題ありません。
ルイボスティーは南アフリカ原産のマメ科植物の葉から作られるお茶で、カフェインを一切含まないことから妊婦さんに人気の飲み物です。
鉄分やカルシウム・マグネシウム・亜鉛などのミネラルが豊富に含まれており、これらは妊娠中の栄養補給に役立つとされています。
また、ポリフェノールの一種であるフラボノイドも含まれており、抗酸化作用が期待されています。
ただし、飲む際は前述した通り適量を守ることが大切です。
ノンカフェインだからといって無制限に飲んで良いわけではなく、特に妊娠後期には飲み方に注意が必要です。
妊娠中のルイボスティーの摂取量目安と摂りすぎによるリスク
妊娠中は、飲み物の選び方にも注意が必要です。
ルイボスティーはカフェインを含まず、抗酸化物質を豊富に含むことから人気ですが、飲みすぎるとさまざまな影響が出る可能性があります。
ここからは、妊娠中に安心して摂取できるルイボスティーの目安量や、過剰摂取によるリスクについて解説します。
妊娠中のルイボスティーの摂取量目安
妊娠中のルイボスティーの摂取量について、明確な基準は示されていません。
しかし、1日500mL以上を毎日飲むことは避けた方が良いとされています。
実際の症例では、妊娠26週から毎日500mLのルイボスティーを飲んだことで胎児に動脈管早期収縮が発症したケースが報告されています。
参考:周産期医学 50巻7号「ルイボスティー摂取により胎児動脈管早期収縮をきたしたが、中止後改善し生児を得た1例」
一般的には、1日にコップ2〜3杯程度が適量と考えられています。
水分補給の主体としてではなく、リラックスタイムに楽しむ程度に留めることが望ましいでしょう。
特に妊娠後期には、より慎重に摂取量を管理することが重要です。
ポリフェノールやフラボノイドの摂りすぎによる悪影響について
ルイボスティーに含まれるポリフェノールは、健康維持に役立つ成分として広く知られています。
しかし大量に摂取すると、貧血や便秘をはじめ、さまざまな不調を引き起こす可能性があります。
これはポリフェノールの成分が鉄の吸収を妨げたり、調の活動を抑制する作用があるためだと言われています。
ポリフェノールは、ルイボスティー以外にもコーヒーや緑茶・チョコレート・ココア・プルーン・ブルーベリーなど、多くの食品に含まれています。
そのため、ルイボスティーだけでなく、これらの食品との組み合わせにも注意が必要です。
ポリフェノールの摂りすぎを防ぐコツ
ポリフェノールの摂りすぎを防ぐためには、特定の食品に偏らないことが重要です。
「健康に良いから」という理由で、同じ食品ばかりを大量に摂取することは避けましょう。
例えば、鉄分補給のためにプルーンばかり食べる、美容のためにチョコレートを毎日大量に食べるといった偏った食生活は、ポリフェノールの過剰摂取につながります。
さらに妊娠中は、さまざまな食品からバランスよく栄養を摂ることを心がけましょう。
濃く煮出したルイボスティーを毎日飲み続けるのではなく、通常の濃さで淹れて適量を楽しむのがおすすめです。
また、ポリフェノールを多く含む食品を食べた日はルイボスティーの量を控えるなど、全体的なバランスを考えることが大切です。
妊娠中におすすめな飲み物と注意したい飲み物

妊娠中は、赤ちゃんと自分の体を守るために日ごろ口にする飲み物にも少し注意が必要になります。
水分補給はとても大切ですが、カフェインの量や成分によっては控えたほうがよいものもあります。
一方で、妊娠期でも安心して飲める飲み物や、気分転換に取り入れやすいものもたくさんあります。
この章では、妊婦さんにおすすめの飲み物と、避けたい・量に気をつけたい飲み物を分かりやすく紹介します。
妊娠中におすすめな飲み物
麦茶
麦茶は完全にノンカフェインで、妊娠中の水分補給に適した飲み物です。
ミネラルが豊富に含まれており、体を冷やしすぎることもありません。
また胃にやさしく、つわり中でも飲みやすいのが特徴です。
冷やしても温めても美味しく、季節を問わず楽しめます。
タンポポ茶
タンポポ茶は、ノンカフェインで妊娠中から授乳期まで安心して飲める飲み物です。
血行促進のサポートに役立つとされ、体を温める働きが期待できます。
また母乳の出を良くすると言われており、産後の母乳育児をサポートしてくれる可能性があります。
利尿作用もあるとされるため、むくみが気になる妊婦さんにもおすすめです。
黒豆茶・そば茶・コーン茶
黒豆茶・そば茶・コーン茶は、いずれもノンカフェインで香ばしい風味が楽しめる飲み物です。
黒豆茶には大豆イソフラボンやアントシアニンが含まれていますが、過剰摂取には注意が必要です。
そば茶にはルチンが豊富で、血流の健康維持に役立つ可能性があります。
コーン茶にはミネラルや食物繊維が含まれており、便通のサポートに役立つとされています。
ただし、黒豆茶は大豆イソフラボンを含むため、1日3〜4杯程度に留めましょう。
ホットミルク・炭酸水
ホットミルクはカルシウム補給に優れており、リラックスタイムのサポートに役立つとされています。
就寝前に飲むと、安眠のサポートになる可能性があります。
炭酸水は、つわりで気持ち悪いときの気分転換に適しています。
無糖の炭酸水を選べば、カロリーを気にせず飲むことができます。
レモンを少し絞って飲むと、さらに爽やかで飲みやすくなります。
妊娠中は避けるべき・注意が必要な飲み物
カフェインを多く含むコーヒー・紅茶・緑茶
カフェインは、過剰摂取するとさまざまなリスクが高まると報告されています。
コーヒーは1日にカップ1〜2杯程度、紅茶はティーカップ2〜3杯程度が目安です。
また緑茶や烏龍茶にもカフェインが含まれているため、濃いお茶は避け、薄めに淹れるようにしましょう。
ペットボトルの場合は、500mL1本程度が目安です。
糖分の多いジュース・清涼飲料水・栄養ドリンク類
糖分の多い飲み物は、妊娠糖尿病や体重増加のリスクを高めます。
果汁100%のジュースであっても、果糖が多く含まれているため飲みすぎには注意が必要です。
清涼飲料水には砂糖が大量に含まれていることが多く、カロリー過多につながります。
さらに、栄養ドリンクにはカフェインやビタミンAが含まれていることがあるため、妊娠中は避けた方が無難です。
ハーブティーでも注意が必要な種類がある
ハーブティーはノンカフェインのものが多いですが、種類によっては妊娠中に避けるべきものもあります。
カモミール・レモングラス・ペパーミント・セージ・ローズマリー・シナモン・リコリス・ジャスミン・ハトムギなどは、子宮収縮作用があるとされています。
これらのハーブティーは、早産を引き起こす可能性があるため、妊娠中は摂取を控えましょう。
ハーブティーを選ぶ際は、必ず成分を確認してから購入することが大切です。
妊婦におすすめのルイボスティーの選び方

妊娠中でも安心して楽しめるお茶として人気のルイボスティーですが、実は種類や加工方法によって風味や成分が少しずつ異なります。
また妊婦さんの場合は、カフェインの有無だけでなく、品質管理や添加物の有無など、安全性にも気を配りたいところです。
この章では、妊娠中に安心して飲めるルイボスティーの上手な選び方をわかりやすく解説します。
有機JAS認証・無添加・ノンカフェインをチェック
妊娠中にルイボスティーを選ぶ際は、有機JAS認証を取得した製品を選ぶことをおすすめします。
有機JAS認証は、農薬や化学肥料を使わずに栽培された茶葉であることを証明するものです。
赤ちゃんへの影響を考えると、できるだけ添加物や農薬の心配が少ない製品を選ぶことが大切です。
また、ノンカフェインであることは必ず確認してください。
ルイボスティーは基本的にノンカフェインですが、ブレンドティーの場合は他の茶葉が混ざっていることがあるため、成分表示をよく確認したうえで購入することが大切です。
ティーバッグタイプで手軽に飲めるものを選ぶ
妊娠中は体調の変化が大きく、毎日の生活が忙しくなることも多いため、手軽に飲めるティーバッグタイプがおすすめです。
ティーバッグなら、カップに入れてお湯を注ぐだけで簡単に淹れることができます。
濃さの調整もしやすく、抽出時間を短くすることで薄めに淹れることも可能です。
またリーフタイプ(茶葉)は、煮出すことで濃くなりやすいため、妊娠中は避けた方が無難です。
どうしてもリーフタイプを使いたい場合は、煮出す時間を短くし、薄めに淹れるようにしましょう。
遮光パッケージで酸化を防ぐ製品が安心
ルイボスティーは、光に当たると酸化して風味や成分が劣化してしまいます。
そのため、遮光パッケージやアルミパウチに入った製品を選ぶと、新鮮な状態で保存できます。
開封後は、密閉容器に移し替えて冷暗所で保管することで、品質を長く保つことができます。
妊娠中はタマチャンショップの「やさしいルイボスティー」がおすすめ
妊娠中のルイボスティー選びに迷ったら、タマチャンショップの「やさしいルイボスティー」がおすすめです。
このルイボスティーは、100%オーガニック栽培で有機JAS認証を取得したスーペリアグレードの茶葉を使用しています。
南アフリカの太陽をたっぷり浴びて育った枝の先端を一番刈りしたものだけを使用しており、味わいも豊かです。
ノンカフェインで無添加・無着色なので、妊婦さんやお子様まで安心して飲むことができます。
ティーバッグタイプで手軽に淹れられるため、毎日の生活に取り入れやすいのも魅力です。
授乳中のルイボスティー摂取は問題ない
授乳中は、妊娠中ほどルイボスティーの摂取に神経質になる必要はありません。
ルイボスティーはカフェインを含まないため、母乳を通じて赤ちゃんにカフェインが移行する心配がありません。
また、ルイボスティーには授乳中に起こりやすい貧血の予防に役立つとされる鉄分や、骨を丈夫にするカルシウムも含まれています。
ミネラルも豊富なので、授乳中のママにとって有益な飲み物と言えます。
ただし、授乳中は体調変化が起きやすいため、気になる症状が出た場合は飲用を中止するようにしましょう。
まとめ
ルイボスティーは、ノンカフェインでミネラルが豊富な妊婦さんにとってメリットの多い飲み物です。
しかし、妊娠後期に大量のルイボスティーを毎日飲み続けると、ポリフェノールの過剰摂取によるリスクが高まる可能性があるため、注意が必要です。
1日の摂取量は500mL以下に抑え、濃く煮出したものは避けるようにしましょう。
またルイボスティーだけでなく、チョコレートやコーヒー・緑茶など他のポリフェノール含有食品との組み合わせにも配慮が必要です。
授乳中は妊娠中ほど神経質になる必要はなく、適量を守れば安心してルイボスティーを飲むことができます。
妊娠中・授乳中に限らず、バランスの良い食生活を心がけ、特定の食品に偏らないようにすることが、健康な生活を送るための鍵です。
適量を守り、安心してルイボスティーを楽しみましょう。














