「健康や美容を意識した食事がしたいけど、毎日忙しくて食事を整える余裕がない」という方も少なくありません。
栄養素のなかでもマグネシウムは、体の働きを支えるミネラルのひとつで、食生活の内容によっては不足しやすいといわれています。
この記事では、マグネシウムが多い食品をカテゴリ別に整理し、1日の摂取量の目安や、無理なく続けるための摂り方のコツなどを紹介します。
ご自身の生活スタイルや食生活に合わせ、最適な方法でマグネシウムを補給しましょう。
マグネシウムとは?

マグネシウムは体に必要なミネラルの一つで、体内では主に骨や歯・筋肉などに存在するとされています。
食事から取り入れる必要がある栄養素のため、日々の食生活の中で少しずつ継続的に補っていくのが基本です。
忙しい日が続くと食事が偏りやすいので、まずは身近な食品から取り入れやすい形を探すことが、続けるための近道と言えるでしょう。
マグネシウムの基本的な役割・働き
マグネシウムは、体内のさまざまな酵素反応に関わり、エネルギーを作って使う過程を支える栄養素の一つとされています。
また、筋肉の動きや神経の情報伝達にも関係するとされ、コンディションを整えるうえで意識して摂りたいミネラルです。
さらに、骨や歯の構成にも関与するため、カルシウムやリンなど他のミネラルとあわせて、食事全体のバランスを整えながら摂取することが大切です。
マグネシウムが重要な理由
マグネシウムは、日々の体のはたらきを支える栄養素として知られており、特定の食品だけに偏らず、食事全体で確保する意識が役立ちます。
一度にたくさん摂るよりも、毎日の食事で不足しにくい状態をつくることがポイントです。
とくに現代の食生活では精製・加工食品の比率が高くなりやすく、意識しないと摂取量が伸びにくいこともあります。
そのため、主食を精製度の低いものに替える、豆類や海藻を副菜で足すなど、小さな工夫の積み重ねが続けやすい方法です。
1日に必要なマグネシウム摂取量【年齢・性別別】
マグネシウムは、年齢・性別、妊娠や授乳などのライフステージによって必要量の目安が変わります。
摂取量の目安を知っておくと「いまの食生活で足りそうか」「どの食品を少し足すと良いか」を考えやすくなります。
ここでは、食事管理が苦手な方でも使いやすいように、まずは大まかな目安を押さえ、日々の食事に落とし込む考え方について紹介します。
【男女・年齢別】マグネシウムの推奨摂取量
マグネシウムの推奨量は、成人男性でおおむね340〜380mg/日、成人女性でおおむね270〜290mg/日が目安として示されています。
年齢区分によって摂取量目安は細かく変動するため、最新の日本人の食事摂取基準を参照し、自分の年齢帯の数値で把握することが大切です。
細かく計算するのが負担な場合は、主食を未精製に寄せる、豆類・海藻・ナッツを毎日どれか1つ足すなど、行動のルールに落とし込むと続けやすくなります。
| 区分 | 目安(mg/日) |
|---|---|
| 成人男性 | 約340〜380 |
| 成人女性 | 約270〜290 |
妊娠中・授乳中のマグネシウム摂取目安
妊娠中は通常より多めの摂取が推奨され、一般的には「+40mg/日」を目安に上乗せされています。
授乳中についても栄養需要が変化するため、自己判断で極端に増減させず、食事の全体バランスを優先することが大切です。
ただし、持病がある場合や医師から食事制限の指示がある場合は、必ず医療者の方針に従ってください。
マグネシウムが多い食品ランキング

マグネシウムは、穀類・豆類・種子類(ナッツ類)・海藻類など、素材の風味や栄養が残りやすい食品に多い傾向があります。
ただし、「マグネシウムが多い食品=それだけ食べれば良い」という意味ではなく、食べやすさや続けやすさも含めて選ぶことが大切です。
ここでは、日常で取り入れやすいジャンル別に、代表的な食品と取り入れ方のヒントについて紹介します。
穀類
穀類は、精製度が低いほどミネラルが残りやすいと言われています。
そのため、白米より玄米、食パンより全粒粉パン、麺類ならそばなどを選ぶことで、食事の中でマグネシウムを取り入れやすくなるでしょう。
| 食品名 | マグネシウム量(mg/100gあたり) |
|---|---|
| 玄米 | 110 |
| オートミール | 177 |
| 全粒小麦粉 | 140 |
いきなり全量を置き換えると食べにくさを感じる場合もあるので、白米に雑穀を混ぜる、週に数回だけ玄米にするなど、段階的に試すのをおすすめします。
豆類
豆類は、マグネシウムに加えてたんぱく質や食物繊維も摂りやすい食品として知られています。
納豆・豆腐・きなこなどの大豆製品は毎日の食事メニューに取り入れやすく、習慣化しやすいのが魅力です。
| 食品名 | マグネシウム量(mg/100gあたり) |
|---|---|
| 大豆(乾) | 220 |
| 納豆 | 100 |
| ひよこ豆(ゆで) | 48 |
またひよこ豆やレンズ豆はスープやサラダに加えやすいので、作り置きや簡単なアレンジで毎日少しずつ摂取することを実現しやすくなります。
種子類・ナッツ類
種子類・ナッツ類は少量でも栄養を補いやすく、間食やトッピングで調整しやすいジャンルです。
ごまは和え物や味噌汁に足すだけで使いやすく、アーモンドは持ち運びやすい点も便利です。
| 食品名 | マグネシウム量(mg/100gあたり) |
|---|---|
| かぼちゃの種 | 530 |
| アーモンド | 270 |
| いりごま | 360 |
ただし脂質も多いので、食べ過ぎにならないよう、小皿に出す、1日分を小分けにするなどの工夫を取り入れると安心です。
海藻類
海藻類はミネラルを含む食品として親しまれており、日々の食事に取り入れやすい素材が多いのが特徴です。
味噌汁やスープにわかめを足す、ひじき煮を作り置きするなど、普段の献立に組み込みやすい方法を選ぶと続けやすくなります。
| 食品名 | マグネシウム量(mg/100gあたり) |
|---|---|
| 乾燥わかめ | 1100 |
| ひじき(乾) | 640 |
| 昆布(乾) | 720 |
また乾物は保存性が高いので、常備しておくと「今日は野菜が少ないな」という日に補うサポート食品としても便利です。
野菜・果物類
野菜や果物は、マグネシウムだけでなく、ビタミン類や食物繊維なども一緒に摂りやすいのがメリットです。
ほうれん草は副菜や汁物に使いやすく、バナナは朝食や間食に取り入れやすい食品として選ばれています。
| 食品名 | マグネシウム量(mg/100gあたり) |
|---|---|
| ほうれん草(生) | 69 |
| アボカド | 33 |
| バナナ | 27 |
主食・主菜で足りないぶんを副菜と果物で補うという発想にすれば、無理なく摂りやすくなるでしょう。
きのこ類・いも類
きのこ類・いも類にもマグネシウムは含まれており、日常的に食べやすい食材として取り入れやすいジャンルです。
またきのこは料理のかさ増しにも使いやすく、いも類は主食の一部として置き換えもしやすいのがポイントです。
| 食品名 | マグネシウム量(mg/100gあたり) |
|---|---|
| さつまいも | 24 |
| じゃがいも | 23 |
| しいたけ(生) | 14 |
味噌汁やスープにきのこ類やいも類を入れると、食物繊維も補いながらマグネシウムの摂取機会を増やすサポートにもなります。
魚介類・乳製品
マグネシウムは植物性食品に多い傾向がある一方で、魚介類にも含まれています。
肉中心で偏りやすい人は、主菜を魚にする機会を増やすことで、食事全体の栄養バランスを整えやすくなる可能性があります。
| 食品名 | マグネシウム量(mg/100gあたり) |
|---|---|
| しらす干し | 120 |
| いわし | 30 |
| 牛乳 | 10 |
また小魚や乳製品はカルシウム源として認識されている食品でもあるため、豆類や海藻・未精製穀物などと組み合わせることで、バランスよく取り入れやすいでしょう。
マグネシウムが多い動物性食品
マグネシウムは、植物性の食品だけでなく、動物性の食品にも多く含まれています。なかでも、肉類より海産の魚介類の方がマグネシウム含有量は多く、効率よく摂取するのにおすすめです。一方、日常的に食べる機会の多い肉類では、赤身や内臓肉(レバーなど)に比較的多く含まれています。
マグネシウムが豊富な動物性の食品を下表にまとめます。
| 食品分類 | 食品名 | マグネシウム含有量(mg) |
| 魚介類 | 干しエビ | 520 |
| あさり | 92 | |
| きんめだい | 73 | |
| しらす | 67 | |
| かつお(春獲り) | 42 | |
| 肉類 | 牛レバー | 25 |
| 鶏ささみ | 25 | |
| 豚ヒレ肉 | 24 | |
| 牛もも肉(赤身) | 23 | |
| 鶏砂肝 | 14 |
肉類の中では、赤身肉(牛ヒレ・もも、豚ロースなど)や内臓肉(レバー、砂肝など)に比較的多く含まれていますが、数値で見ると海産物の方が圧倒的に豊富です。
とくに干しエビやしらすなら、調理の手間も少なく、少量で手軽にマグネシウムを補うことができます。
飲み物からもマグネシウムは摂取できる

マグネシウムは、食品だけでなく飲料水にも含まれることがあります。
食事はがんばり過ぎたくないけれど、できる範囲で整えたいという方にとって、飲み物での摂取は取り入れやすい工夫の一つです。
ただし含有量は製品によって差があるため、日々の水分補給のついでとして、できる範囲で活用するのが現実的です。
一般に硬水はカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが多い傾向があり、軟水よりマグネシウム量が高い場合があります。
ただし、銘柄によって含有量は大きく異なるため、ラベルの栄養成分表示や分析値を確認するのが確実です。
また硬水は飲み慣れないと味の好みが分かれやすいため、まずは少量から試し、体調や飲みやすさに合わせて選ぶと安心です。
マグネシウム不足・過剰摂取が持つリスク

マグネシウムは、不足しないように意識したい一方で、摂り方によっては摂り過ぎに注意が必要な場面もあります。
特に食事以外でサプリメントや医薬品を併用する場合は、摂取量が増えやすくなるため、基本の考え方を押さえておくと安心です。
ここでは、日常生活で気づきやすいポイントを中心に、不足と過剰の両面から整理します。
マグネシウム不足で起こりやすい不調
マグネシウムが不足している場合、筋肉のけいれんやこむら返りのような不調がみられることがあるとされています。
ただし、だるさや倦怠感・食欲低下などは他の要因でも起こり得るため、栄養だけが原因と決めつけないことも大切です。
気になる症状が続くときは、自己判断で対応を続けず、必要に応じて医療機関に相談してください。
マグネシウムの摂り過ぎに注意が必要
通常の食事からの摂取では、余分なマグネシウムは体外に排出されるとされており、過剰な状態にはなりにくいと考えられています。
一方で、サプリメントやにがりなどで大量に摂取すると、下痢などの消化器症状が起こることがあります。
とくに腎機能が低下している人は過剰が問題になりやすい場合があるため、サプリメントを利用する際は医師や薬剤師に相談することも検討しましょう。
マグネシウムを効率よく摂るためのポイント
マグネシウムは、特定の食品を一気に増やすよりも、食事の選び方を少し整えることで続けやすくなります。
特に20〜40代は仕事や家事で忙しく、自炊が毎日できない、外食が多いなど、現実的な制約も多い時期です。
ここでは、日常生活に無理なく組み込みやすいポイントを絞って紹介します。
カルシウムとのバランスを意識する
マグネシウムとカルシウムはどちらも骨や筋肉・神経に関わるミネラルで、バランスを意識することが大切です。
食事では、乳製品や小魚などのカルシウム源と、豆類・海藻・未精製穀物などのマグネシウム源を同じ食卓に置くとバランスを整えやすくなるでしょう。
どちらかだけを増やすより、両方の食材を少しずつ増やす発想にすると、無理なく続けやすくなります。
加工・精製されていない食品を選ぶ
玄米・雑穀・全粒粉・豆・ナッツ・海藻などは、マグネシウムを多く含む食品として知られています。
例えば、白米を雑穀ごはんに替える、間食を菓子から素焼きのナッツに替えるといった工夫は、摂取量を意識したサポートになります。
完全に置き換えるのが難しい場合は、週に数回から始めるなど、生活リズムに合わせて調整すると継続しやすくなります。
まとめ
マグネシウムが多い食品は、玄米や雑穀などの未精製穀類をはじめ、豆類・種子類・ナッツ類・海藻類を中心に幅広く存在します。
目安量は成人男性でおおむね340〜380mg/日、成人女性でおおむね270〜290mg/日で、妊娠中は上乗せが推奨される考え方もあります。
食事からの過剰摂取は起こりにくい一方で、サプリやにがりなどで大量に摂取した場合は下痢や腹痛などのリスクがあるため、体調に合わせて慎重に調整しましょう。
まずは主食を未精製食品に寄せる、豆・海藻を副菜や汁物に足す、間食をナッツに置き換えるなど、続けやすい形でマグネシウム摂取を習慣化することが大切です。














