スーパーでしいたけを購入したものの「いつまで食べられるのかな?」「このしいたけはまだ大丈夫かしら?」と、不安に感じたことはありませんか。
生鮮食品のしいたけには、賞味期限の表示がない場合がほとんどのため、保存期間についてお悩みの方も多いでしょう。
しいたけは見た目の変化が分かりにくく、判断が難しい食材の一つであるため、傷んでいるサインを見逃さないことが大切です。
この記事では管理栄養士監修のもと、しいたけの賞味期限の目安から新鮮なものの見分け方、そして長持ちさせる保存方法までを丁寧に解説いたします。
しいたけを無駄にすることなく、美味しく活用したい方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
しいたけの賞味期限はどのくらい?

しいたけの賞味期限は、保存方法によって大きく異なるため、使うタイミングに合わせて選ぶのがポイントです。
ここでは、保存方法ごとの賞味期限について紹介します。
賞味期限は保存方法により異なる
しいたけの賞味期限は保存環境によって異なり、それぞれ下記のようになっております。
保存方法 | 賞味期限 | 特徴 |
---|---|---|
冷蔵保存 | 約1週間 | 最も一般的で使いやすい方法です |
冷凍保存 | 約1ヶ月 | 長期保存が可能で、旨味もアップします |
乾燥保存 | 約2ヶ月 | 手間はかかりますが、最も長持ちする方法です |
常温保存 | 1〜3日 | あまりおすすめできない保存方法です |
これらの期間は、適切な保存方法を実践していただいた場合の目安となります。
保存状態や購入時の鮮度によっては、期間が前後する場合もあるため注意が必要です。
常温での保存は推奨されない
しいたけは高温にとても弱い食材です。
常温保存では1〜3日程度しか日持ちせず、特に夏場では半日ほどで傷んでしまう可能性があります。
そのため、購入後はできるだけ早く冷蔵庫に保存することをおすすめします。
当日に使用する予定であっても、室温での放置は避け、冷蔵庫で保管しましょう。
開封前後で賞味期限は異なる?
しいたけは生鮮食品のため、パックの開封前後で大きな賞味期限の差は基本的にありません。
しかし、開封後は空気に触れる面積が増えることで乾燥しやすくなり、同時に細菌が付着するリスクも高まります。
そのため、開封後は密閉容器やラップで包んで保存することが大切です。
こうすることで、しいたけの風味や食感をできるだけ長く保ちつつ、安全に美味しく食べられます。
傷んでいるしいたけのサインとは

しいたけを安全に美味しく食べるためには、劣化のサインを事前に把握しておくことが大切です。
傷んだしいたけをそのまま食べてしまうと、食中毒のリスクが高まるだけでなく、風味や食感も大きく損なわれます。
使用する前には、しいたけの見た目やにおい・手触りなどをしっかり確認することで、安全に楽しむことができるでしょう。
表面が黒ずんでいる
しいたけの表面が黒っぽく変色している場合は、傷みが進んでいるサインです。
新鮮なしいたけは、傘や軸が基本的に薄茶色から白色をしています。
例えば、傘や軸の一部が黒く変色していたり、複数の黒い斑点があったりする場合は、カビが繁殖している可能性があります。
このような場合は、食べずに処分するのが安全です。
また表面の色だけでなく、傘のツヤや肉厚感も確認するとより判断しやすくなります。
内側が変色している
しいたけを切った時の断面や、傘の裏側にあるひだの色も、重要な判断基準になります。
切った断面がピンク色に変色している場合は、腐敗が進んでいる可能性があります。
特に、軸の中心部が黒っぽくなっている場合は要注意です。
見た目では問題がないように見えても、内部が変色していることもあるため、購入してから時間が経ったものは一度切って確認すると安心です。
酸っぱいにおいがする
傷んでいるしいたけのサインとして、しいたけ特有の香りではなく、アンモニア臭や酸っぱいにおいがすることも挙げられます。
少しでも普段と異なるにおいを感じた場合は、食べずに処分しましょう。
触った時にぬめりがある
新鮮なしいたけはサラッとした心地よい手触りです。
触ったときにぬめりやべたつきを感じた場合は、菌が繁殖している可能性があります。
調理をする際には、パックの底に水分が溜まっていないかや、傘の表面や軸を軽く指で触ってぬめりがないかチェックすると安心です。
新鮮なしいたけを見分ける方法

しいたけをできるだけ長く美味しく味わうためには、購入時に鮮度の高いものを選ぶことが大切です。
ちょっとしたポイントを押さえるだけで、質の良いしいたけを見極められるようになります。
そこで、ここでは新鮮なしいたけを見分ける方法について紹介します。
傘につやがある
新鮮なしいたけの傘は自然なつやがあり、表面がなめらかです。
またしわや亀裂が少なく、色むらがなく均一で、乾燥していないのが特徴です。
つやがある傘は水分をしっかり保持している証拠で、調理した際にジューシーで風味豊かな仕上がりになります。
反対に、表面が乾燥してカサカサしていたり、しわが多くなっているものは収穫から時間が経っているサインです。
傘が肉厚
肉厚で弾力のある傘は、しいたけの鮮度と品質を表す大切な指標です。
指で軽く押した時に、ふっくらとした反発を感じられるものは、水分が保持されていて鮮度も高いです。
また傘の縁が内側に巻き込まれているのも、収穫時期が適切で新鮮な証拠です。
逆に傘が薄く平らに開ききっているものは、成長が進みすぎていて硬くなっている可能性があり、食感や風味も落ちてしまうことがあります。
軸が太くて短い
軸の状態は、しいたけの成長具合と鮮度を判断するポイントです。
新鮮なしいたけは、軸が太くしっかりしていて、適度に短い状態です。
また、切り口が茶色く変色しておらず、空洞になっていないものが良い軸の条件です。
一方で軸が細くて長いものは成長しすぎており、味や食感が劣る可能性があります。
ひだがきれいな白色をしている
傘の裏側にあるひだの色は、鮮度を表してくれる部分の一つです。
新鮮なしいたけのひだは、白色または淡いクリーム色で、細かく規則正しく並んでいるのが特徴です。
また弾力があり、黒ずみやシミがないものが理想です。
ひだが黄色っぽくなったり、茶色に変色している場合は、すでに鮮度が落ちているサインです。
購入時に傘を少し傾けて裏側を確認し、白くきれいなひだを持つものを選ぶと、調理後の味わいも格段に良くなります。
しいたけの賞味期限に配慮した保存方法とは

しいたけを無駄なく最後までおいしく食べるためには、用途に応じた適切な保存方法を選ぶことが大切です。
ここでは、賞味期限に配慮した保存方法を紹介します。
使用予定や購入量などに合わせて、最適な方法を選択しましょう。
すぐ使うなら冷蔵庫
2〜3日以内に使用する予定があれば、冷蔵保存が最も適しています。
冷蔵保存の場合、食感や風味の変化が少なく、保存する前の下処理も不要です。
また野菜室で保存することで、適度な湿度が保たれるため、しいたけの鮮度をより長期間維持できるでしょう。
長期間保存するなら冷凍庫
1週間以上保存したい場合や、まとめ買いしたときには冷凍保存が便利です。
約1ヶ月間保存でき、凍ったまま調理できるため、食材を無駄にせず活用できます。
さらに、冷凍によって細胞が壊れることで旨味成分が増え、生の状態よりも風味が引き立つという利点もあります。
たくさんある場合は乾燥させる
大量のしいたけを保存したいときや長期保存を考えている場合には、乾燥保存がおすすめです。
常温で約2ヶ月間保存できるうえ、栄養が凝縮されてだし取りにも活躍します。
多少手間はかかりますが、干ししいたけならではの深い旨味を味わえるのが魅力です。
日々の料理に取り入れれば、レパートリーもさらに広がるでしょう。
しいたけを保存する方法やポイント

ここでは、各保存方法の具体的な手順とコツを丁寧に解説いたします。
正しい方法で保存していただくことで、しいたけの美味しさを最大限に保つことができるでしょう。
冷蔵庫で保存する場合
日常的に、最も利用することが多いのが冷蔵保存です。
冷蔵保存は鮮度を比較的長く保てるうえ、使う直前までしいたけの食感や風味を損なわずにおいしく楽しめるのが魅力です。
冷蔵保存の手順
パックのまま保存すると水分がこもりやすくなるため、まず購入時のパックから取り出しましょう。
次に、キッチンペーパーで表面の水分を優しく拭き取ります。
また切り口から劣化が進みやすいため、石づきは切らずに残しておくのがおすすめです。
調理の直前まで付けたままにしておくと、鮮度を保ちやすくなります。
その後、2〜3個ずつキッチンペーパーで包み、余分な水分を吸収させましょう。
最後に、密閉できる保存袋に入れて軽く空気を抜き、封をします。
保存するときは軸を上にして野菜室に入れると、より新鮮さを保てます。
冷蔵保存の注意点
冷蔵保存を成功させるためには、いくつかのポイントがあります。
まず、水洗いは避けることが大切です。
水で洗うと水分が多くなり、風味が落ちやすくなります。
また空気がこもると水分がたまり、カビの原因になるため、袋を完全に密閉しすぎないことも重要です。
しいたけはにおいを吸いやすいため、においの強い野菜とは別に保存するのもポイントとして挙げられます。
さらに、数日おきに状態を確認し、傷んだものがあれば早めに取り除くと安心です。
冷凍庫で保存する場合
長期保存や旨味の向上には、冷凍保存が効果的です。
ただし、冷凍特有の注意点もあり、適切な手順で保存しないと風味や食感が落ちてしまうことがあるため注意が必要です。
冷凍保存の手順
まず、使いやすいサイズにカットするため石づきを切り落とし、使用目的に合わせてお好みのサイズにカットしましょう。
キッチンペーパーで表面の水分を丁寧に拭き取った後、使用する分量ごとに冷凍用保存袋へ入れます。
その後、袋の中の空気をしっかり抜いて密封することで、冷凍焼けを防げます。
また急速冷凍すると品質を保ちやすいため、金属製のトレイに並べて冷凍するのがおすすめです。
冷凍保存の注意点
冷凍保存では、凍ったまま調理できるため、解凍は不要です。
ただし、一度解凍したものを再冷凍すると、品質が落ちてしまうので避けましょう。
また、一袋に入れて冷凍するのではなく、使いきれる量ごとに小分けすることで品質の低下を防ぎやすいです。
保存袋には冷凍日を書き、1ヶ月以内に使い切るとより安心です。
乾燥させる場合
乾燥保存は最も長期保存が可能で、旨味をしっかり凝縮できる方法です。
大量のしいたけをまとめて保存したい・保存期間を長くしたいといった場合に最適ですが、乾燥に手間がかかるため、正しい手順を踏むことが重要です。
乾燥させる手順
まずまず石づきの先端を切り落とし、汚れを取り除き、厚さ5mm程度にスライスします。
天日干しの場合は重ならないようネットに並べて2〜3日干し、オーブン乾燥の場合は170℃で30分程度乾燥させます。
乾燥させる場合は、カラカラになるまで水分を飛ばすことが重要です。
完全に乾燥したら、湿気を防ぐため密閉性の高い容器に入れ、日の当たらないところで常温保存しましょう。
乾燥保存の注意点
しいたけを乾燥させる場合、雨の日や湿度が高い日はうまくいかないケースが多いため、避けることが大切です。
また水分が残っているとカビの原因になる可能性があるため、確実に完全に乾燥させましょう。
さらにしいたけは湿気を吸収しやすいため、シリカゲルのような乾燥剤と一緒に密閉保存されると効果的です。
また保存袋には乾燥させた日付を記入し、2ヶ月を目安に食べ切りましょう。
調理する際は、水またはぬるま湯で30分〜1時間ほど戻してから使用します。
まとめ
しいたけは、保存方法によって賞味期限や風味が大きく変わります。
保存期間は、冷蔵保存なら約1週間・冷凍保存なら約1ヶ月・乾燥保存なら約2ヶ月が目安です。
ただし、傘や軸が変色したりぬめりやにおいが発生していたりする場合は、しいたけが傷んでいる可能性があるため、避けましょう。
また購入時は、傘のつや・肉厚さ・軸の太さ、そしてひだの白さを確認することで、新鮮で美味しいしいたけを選べます。
保存方法は、使用予定やしいたけの量に合わせて選択することが大切です。
例えば、すぐに使うなら冷蔵庫の野菜室で、長期保存なら冷凍庫で、大量にある場合は乾燥保存がおすすめです。
これらを参考にしていただくことで、しいたけをより美味しく安全に楽しめます。
しいたけの賞味期限でお悩みの方は、調理頻度や購入量に合わせて、最適な保存方法を選択してみてください。